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全国山羊ネットワークは山羊を愛する人たちの団体です

全国山羊サミット

第20回 全国山羊サミット in茨城

 2018年10月13〜14日の2日間、茨城県水戸市で第20回全国山羊サミットin茨城を開催しました。今回は開催を予定していた会場が突然使用できなくなるアクシデントがあり、開催自体が危ぶまれましたが関係者等の尽力により無事開催することが出来ました。全国山羊サミットの開催を心待ちにされている皆様には多大なるご心配とご迷惑をおかけしたことを改めてお詫び申し上げますとともに、突然の会場や一部プログラムの変更にもかかわらず、多くのご参加をいただき(2日間で延べ368名)ありがとうございました。

 今回のテーマは『いばらきで山羊を語っぺよ!』でした。第1日目は、茨城大学水戸キャンパス内の講堂において日本大学上席研究員で元国際協力機構(JICA)国際協力専門員である斎藤博氏による「ヤギによる国際協力及び開発計画」の基調講演、および当ネットワーク前代表である今井明夫氏による全国山羊サミット20周年記念講演「全国山羊ネットワーク20年のあゆみとこれから」がありました。午後からは、一般講演が1.「茨城の山羊」を語る(茨城県内における山羊を活用した取り組み:5題)、2.山羊の飼育管理と衛生(3題)および3.各種事例報告(2題)の3つのセッションに分かれて行われました。各講演の質疑応答は活発で、総合討論では午前中の講演に対する総合討論が行われました。また、ポスター発表もあり、山羊に関する研究成果、頭絡や山羊との暮らしについて紹介されました。会場の外では茨城大学農学部の山羊2頭が参加者を出迎え、多くの参加者とふれあい、写真撮影の対象となっていました。
 第2日目には、水戸市森林公園で技術研修会および体験実習として、初級者・中級者のための山羊の飼養管理、人工授精・周産期管理、牛乳によるチーズづくりおよびFAMACHA※認定講習会が行われました。
    ※FAMACHA:FAMACHAカードを用いて山羊の貧血の度合いを測定し、選択的駆虫を行うとともに、
           薬を出来るだけ用いずに寄生虫(捻転胃虫)の蔓延を抑えるためのシステム
                                   (一部「ヤギの友第39号」から抜粋)

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                        (写真提供:第20回全国山羊サミットin茨城 実行委員会)



第19回 全国山羊サミット inぎふ

 2017年11月4〜5日の2日間、岐阜県美濃加茂市で第19回全国山羊サミットinぎふを開催しました。『ヤギを感じ、学び、働き、つながる』をテーマとした今回の大会では、2日間で延べ約470名の方々に参加していただき盛会となりました。
 第1日目は、シティホテル美濃加茂において農業生産法人(有)FRUSIC代表の渡辺祥二氏による「山羊さん除草隊 山羊街道を整備する」および美濃加茂市立蜂屋小学校前校長の井戸千恵子氏による「ヤギさんが、小学校へやってきた〜人とヤギと学校と〜」の2題の基調講演のあと、3つのセッションに分けて一般講演も行いました。また、前回の阿蘇大会で好評だった山羊の写真コンテストも開催しました。
 第2日目は、日本昭和村で山羊の飼育技術講習会、防疫管理、山羊乳を用いたキャラメルづくり、山羊とのふれあいイベントを実施しました。

 ★全国山羊サミットinぎふ第1日目の講演要旨はヤギの友最新号(第37号)に掲載しています。
  また、facebookにも写真を掲載していますので併せてご覧下さい。
    →「第19回全国山羊サミットinぎふ」facebookへのリンクはこちら

山羊の写真コンテスト 「山羊のいる風景」優秀作品
 サミット参加者からの投票の結果、30作品の中から3作品が選ばれました。
 1位:西澤誠人さん 「わざわざそこからのぞかなくても」
 2位:今井明夫さん 「お昼寝」
 3位:石井沙苗さん 「みんなでスリスリ・・・を羨む子」




第18回 全国山羊サミット in阿蘇

 2016年11月12〜13日の2日間、熊本県阿蘇市で第18回全国山羊サミットin阿蘇を開催しました。今年4月、熊本県は震度7の大地震に2度も見舞われ、その後も幾度となく余震が続き熊本県をはじめ九州各地は大きな被害を受けました。阿蘇で山羊サミットを開催するにあたり、一昨年から実行委員会を中心に準備を進めてきましたが、大地震を受け「阿蘇での山羊サミットは今年無理をして開催しなくても・・・来年、再来年の開催でもいいのでは」といった心配する声が全国から届きました。しかし震災の1ヶ月後に開催した実行委員会では山羊サミットの中止や延期といった意見は出ず、「こういう時だからこそ、地震からの復旧復興の一助になるようにサミットは開催したい」との意見で一致しました。山羊サミットを成功させ、多くの人が熊本県に足を運ぶことが復興に繋がるのだと復旧活動もある中、準備を進めてきました。
 今回は『山羊と共に育む、豊かな農と暮らし』がテーマです。山羊の飼育は、山羊乳や山羊肉の生産加工にとどまらず、耕作放棄地や各地域での除草、保育園・幼稚園・小学校等での教育的活用、愛玩動物やセラピー動物としての活用、またこれらを組み合わせたもの等、その飼育は広がりを見せています。今回の発表もそうした山羊の持つ多様性を示すかのように多岐にわたった内容となりました。
 震災や開催直前での阿蘇山の噴火の影響で参加者は集まるのか?という心配もなんのその、当日は約470名(2日間の延べ人数)もの方に参加いただき、大変盛会となりました。1日目は2名の先生をお迎えしての基調講演から始まり、13題の一般発表、その後6つの分科会に分かれての意見交換会と内容は盛りだくさんでした。2日目は山羊を用いて削蹄や人工授精のデモンストレーションを行いました。
                                       (一部大会要旨集から抜粋)


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会場(阿蘇プラザホテル)入口
防疫用の消毒槽を設置しています

受付の様子
多数のご参加ありがとうございました

ホテル中庭の山羊たち
当日は山羊がやってきました

山羊の親子
子山羊たちは母山羊のまわりをうろちょろ。カメラ目線、いただきました

山羊は人気者
参加者は山羊と触れ合ったり写真を撮ったり。気づけば山羊を中心に人の輪ができていました

山羊のいる風景百選
事前に募集した渾身の山羊写真は100点を超えました。どの写真も被写体への愛情を感じます

開会式
会場は満席となりました。山羊サミット、いよいよスタートです


 

基調講演1
山羊の多様性と補完性〜人々の心を動かす山羊の力〜
農業・畜産ジャーナリスト、フリーアナウンサー
小谷あゆみ 先生

基調講演2
暮らしを守る山羊
萬田農園,元鹿児島大学副学長
萬田正治 先生

 

一般発表1
山羊の飼育者が心得ておくこと
家畜改良センター茨城牧場長野支場支場長
加藤信夫 氏

一般発表2
ヤギ飼育の普及定着に必要な支援体制について〜ヤギの疾病と衛生〜
今井農園,全国山羊ネットワーク代表
今井明夫 氏

一般発表3
アメリカのヤギ生産を停滞させる寄生虫の脅威とその対策
ラングストン大学・アメリカ山羊研究所客員研究員
塚原洋子 氏

一般発表4
家畜衛生と病気対策の基礎
獣医師,元自治医科大学准教授
田中穂積 氏



一般発表5
日本国内農場における山羊関節炎・脳脊髄炎(CAEV)の浸潤状況について
東京農工大学,琉球大学
粉川幸樹・大場真己・平田哲平・玉城史朗・大村美紀・土赤忍・大松勉・水谷哲也(敬称略)

一般発表6
命と文化が光る、笑顔の里づくりを目指して〜ヤギと一緒に挑戦!農高生によるグリーンツーリズムの実践〜
菊地農業高校
グリーンライフ研究班

一般発表7
山羊さんとのふれあいの場づくり
あさぎりせいりゅう代表
白柿洋征 氏


一般発表8
被災地の学校を活性化させる動物飼育の試みー学校におけるヤギの経年飼育を通してー
宮城県南三陸町立志津川小学校教諭
仲松晃 氏

一般発表9
シェーブル(ヤギ乳)チーズの抗酸化作用
東海大学農学部
安田伸・井越啓司(敬称略)

一般発表10
ヤギによる除草活動
YKK AP(株)九州製造所
中野正剛 氏


一般発表11
飯綱町ヤギ大活躍プロジェクトについて
長野県飯綱町役場
高岡昌寛 氏

一般発表12
宮崎大学の学生によるヤギの導入と飼育
宮崎大学農学部
清水悠花・嘉手苅舞・小谷莉子(敬称略)

一般発表13
ヤギを用いたブロッコリー・サイレージの飼料価値評価
日本大学生物資源科研究科
平柳龍一 氏

分科会
6つの分科会(山羊と暮らし、乳肉加工、山羊生産、教育・セラピー、除草管理、初心者講座)に分かれての意見交換会も開催しました

山羊のいる風景百選・表彰式
サミット参加者からの投票で最優秀賞・優秀賞・実行委員会賞が決められました。受賞者の発表と表彰は懇親会で行いました

山羊のいる風景百選・受賞作品
最優秀賞・優秀賞・実行委員会賞に輝いた作品です。撮影者のセンスが光りますね


技術講習会・人工授精
講師は岡部健太郎先生(家畜改良センター茨城牧場長野支場)です。液状精液を用いた簡易的な人工授精技術を紹介していただきました

技術講習会・削蹄
講師は田代誠先生(元東海大学農学部・農学教育実習場)です。園芸用の剪定鋏を用いた削蹄方法を実演していただきました




第16回 全国山羊サミット in山形

 2014年10月11〜12日の2日間、『心を育み、食を支え、環境を守るヤギ飼養』をテーマに山形県で第16回全国山羊サミットin山形を開催しました。当日は天候にも恵まれ、約200名もの方に参加していただき、例年に引き続き盛会となりました。

 大会は両日とも山形大学農学部で開催しました。1日目は、日本大学の小林信一教授による「アジア・オーストラレシア乳用ヤギネットワークの現況と日本の役割」の基調講演と兵庫県洲本市在住の山崎博道獣医師による「オスヤギの泌乳」の話題提供の後、『教育・環境保全としてのヤギ』および『食・環境としてのヤギ』という2つのサブテーマについてサミット開催以来、初めての分科会方式を採り、話題提供が行われました。また、ヤギ飼養に必要な知識として疾病問題があるため、山形県庄内家畜保健衛生所の中嶋宏明技術主査よる「衛生的管理とヤギ飼養」と題した話題提供もありました。
 2日目には、屋外会場においてヤギ飼養管理セミナー(衛生管理、人工授精、電気牧柵設置、飼料調製、繋牧などの実演)が行われると同時に、何でも相談コーナー、触れ合いコーナーおよび山羊肉試食コーナーが設けられ、初心者にも分かりやすいプログラムとなりました。

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                                      (写真提供:川原哲郎氏)




第15回 全国山羊サミット in広島

 2013年10月11日〜13日の3日間、広島県で第15回全国山羊サミットin広島を開催しました。例年全国山羊サミットの開催は2日間ですが、今年はサミット前日の11日に事前講習会も開催し、平日ではありましたが約100名もの方に参加していただけました。また、開催地が中国山地のど真ん中で少々交通の便が悪い(広島駅から電車で140分!)場所ではありましたが、国内外から多くの方に参加いただき、3日間の参加人数は延べ約340名にものぼり、昨年に引き続きたいへん賑やかな大会となりました。ちなみに、開催地の庄原市は、交通の便は悪くとも、緑豊かな里山風景が広がり懐かしさを感じる素敵な土地でしたよ。

 今回のテーマは『6次産業化に向けたヤギ飼養の展開』です。6次産業とは、農畜産物の生産(第1次産業)に携わる農林漁業者の方が、自ら加工(第2次産業)、販売(第3次産業)に乗り出し、自分たちが作った農畜産物の価値を高めることで所得を高めていく例が一般的で、1次×2次×3次の連携から6次産業と呼ばれています。
 こうした中で、ヤギの持つ多面的な有用性を活用し、教育と地域振興に関わるヤギ飼養、中山間地域の活性化に向けたヤギ飼養、産業としてのヤギ飼養を通じて、農山漁村の美味しい水や空気をはじめ、自然を育む動植物などさまざまな資源と共存を目指し、農業の周辺にある関連産業との連携を進めている先進事例が紹介されました。
 大会前日は、広島県庄原市の庄原市ふれあいセンターにおいて、(独)家畜改良センター茨城牧場長野支場より講師を招き、事前講習会「ヤギ飼養管理セミナー」を開催しました。大会1日目は、同センターにおいて講演会を、また2日目には広島県立総合技術研究所畜産技術センターにおいて現地視察を行いました。
                                        (一部大会要旨集から抜粋)

事前講習会の様子
「山羊の飼養管理講習会」
講師:(独)家畜改良センター茨城牧場長野支場
   岡部 健太郎 先生
事前に参加者から内容についてアンケートを取り、希望の多かった繁殖について講義していただきました。
繁殖を成功させるには、妊娠前、妊娠中の雌山羊の栄養管理や扱い方はもちろんのこと、雄山羊の飼養管理も重要なのですね。
参加者は熱心に講義を聴き、積極的に質問をしていました。
会場内には、山羊の飼養管理(削蹄、除角、人工授精)に関するポスターも展示されており、熱心にポスターを読む人の姿が見られました。

サミット当日
今回の会場はこちら、庄原市ふれあいセンターです。
台風の影響もあり、天候が心配されましたが、無事秋晴れのもと開催することができました。
会場入り口に設置されたサミット参加者をお迎えする、特大ポスターです。
山羊の、どアップ写真が印象的ですね。
基調講演
「アジア在来ヤギの多様性とその課題」
広島大学名誉教授 山本 義雄 先生

世界中で飼養されている家畜ヤギのルーツと伝搬経路から、アジアの在来ヤギの多様性について貴重な写真を交えてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「小学校教育における不登校児童の解消と子供たちの感性醸成」
広島県呉市立白岳小学校教諭 菅原 常司 氏

小学校でのヤギの飼育、ヤギとの触れ合いを通して不登校児童の解消に成功した事例をお話いただきました。
事例報告・話題提供
「観光市町村構想におけるヤギ飼育による地域貢献」
きらら牧場 下原 三千就 氏

国内外から多くの研修生を受け入れ、ヤギとの触れ合いを通して動物を愛しむ心の醸成、癒しの提供の実践についてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「6次産業化にむけたヤギ飼養の展開」
メイちゃん農場 大下 哲治 氏

山羊乳の生産・加工・販売という6次産業化をめざし、準備から各機関とのやりとりなど自身の体験談を分かりやすくお話いただきました。
事例報告・話題提供
「ヤギとのふれあいによる酪農ファームの取組み」
伊藤牧場 伊藤 篤男 氏

酪農ファームとして地域内外の子ども達への牛・ヤギとの触れ合い活動に取り組んだ中で感じたことについてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「地域とともに歩むヤギ飼育と販売戦略」
株式会社きらり 吉良 英紀 氏

ヤギの飼育を通して耕作放棄地の除草、山羊乳製品の加工販売、障害者雇用等を行い、地域の活性化を図る取り組みについてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「山羊と山地酪農」
三良坂フロマージュ 松原 正典 氏

自身が開墾した山でヤギを放牧し、穀物は与えず牧草、野草、季節の木の実等を食べたヤギから搾った乳でチーズを加工し販売する山地酪農についてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「産業としてのヤギ飼養の展開」
ルーラルカプリ農場 小林 真人 氏

ヤギの飼育、山羊乳の加工販売を通して障害者の就労を支援する活動、イタリア料理店と山羊乳製品のコラボレーションについてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「山羊の飼養衛生管理について」
広島県北部畜産事務所 上川 真希佳 氏

ヤギを飼養するうえで、注意するべき衛生管理について家畜防疫の観点からお話いただきました。
総合討論

講演・発表を終えたパネリストが参加者からの質問に答えます。たくさんの質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがえました。
おまけ

サミットの夜には、毎回懇親会が開かれます。影のサミットのメインイベントと噂されるほど、毎回大変な盛り上がりを見せています。
今回の懇親会では、国内から集められた山羊乳チーズの試食があり、参加者の舌を喜ばせました。今回提供されたチーズの紹介はコチラ
               チーズのページへ

現地視察
広島県立総合技術研究所畜産技術センターへやってきました。さっそく電気牧柵を利用して斜面に放牧されている山羊を発見!山羊は小面積や傾斜地でも放牧することができるので、利用性が高いですね。
中央の山羊が何やら不穏な動きをしていますね・・・カメラさん寄ってください!
  どうやら木の幹をかじっているようです。もう1頭も寄ってきました。草がいっぱいあるんだから、そっちを食べてくれればいいのに、山羊は木の葉や樹皮も好きなようです。
山羊の電気牧柵への馴致と放牧に関するポスターが展示されていました。電気牧柵を初めて山羊に使用する時は、最初に馴致(電気牧柵に慣らす)することが大事です。
ちなみに、ポスターの山羊、よく見ると広島弁を話しています!広島の山羊は、広島弁なんですね〜
「放牧の馴致は2日間ありゃ〜できるでぇ」だそうです。
電気柵メーカーのサージミヤワキ株式会社による、電気牧柵設置のデモンストレーションがありました。写真は一人でも手軽に設置できるスマートフェンスの紹介をしているところです。軽量で持ち運びやすく、ポールを刺していくだけで牧柵の設置が数分で出来ました。小面積を移動しながら放牧する山羊に向いている牧柵ではないでしょうか。
事前講習会に引き続き、(独)家畜改良センター茨城牧場長野支場による人工授精と削蹄のデモンストレーションがありました。カメラ片手に説明を聞く参加者の姿が多く見られます。
削蹄に使うハサミの事やどのくらい切るのかなど、参加者からの質問が飛び交いました。正しい削蹄は山羊の健康管理の基本でもあるので、ぜひ削蹄をマスターしてほしいと、一つ一つの質問に回答していました。
畜産技術センターの施設を見学しました。先進的な施設が多くある中、参加者の関心を最も集めたのは右の搾乳ロボットではないでしょうか。牛が搾ってほしくなると自分でやってきて、個体別に登録された量の飼料を食べている間に、ロボットが搾乳をします。技術は日々進歩、ですね。





第14回 全国山羊サミット in神奈川

 2012年10月7〜8日の2日間、神奈川県で第14回全国山羊サミットin神奈川を開催しました!
年に一度の「山羊の祭典」ということもあり、県内の方はもちろん、遠方からも多くの方にお越しいただき、参加者153名とたいへん賑やかな大会となりました。
 
 今回のテーマは『都市近郊における山羊の活用』です。山羊は都市近郊や里山地域に拡大する耕作放棄地や未利用地の草を管理利用しながら、増大するばかりのイノシシなどの獣害対策としても有効性が認められています。また山羊のいる環境はそこに住み、そこを訪ねてくる人たちの憩いの場にもなっています。今回の大会では、そんな山羊の持つ多面的なパワーを知ることができました。
 大会1日目は、神奈川県足柄上郡松田町の松田町民文化センターにおいて、国内外の山羊関係者の講演会がありました。また2日目は、秦野市内で山羊を繋留放牧し耕作放棄地の除草試験を行っている場所を見学しました。
                                       (一部大会要旨集から抜粋)

会場の様子はこんなかんじ

今大会のイメージ山羊さんです。
会場案内のポスターをはじめ、大会要旨集を華やかに彩りました。
会場には、神奈川県西地域で草刈り活動をしている山羊(草刈り大好きもぐもぐ隊)の紹介ポスターや人工授精技術を紹介するポスターなどが展示されていました。

また、山羊乳チーズの製造機器の展示や山羊関連書籍の販売なども行われ、参加者の興味をひいていました。
会場入り口では山羊が参加者をお出迎えしていました。
ちなみに頭についているのは、角カバーのボールのようです。アイデアですね〜



講演のご紹介

基調講演
「何故ヤギなのかー特に国防的観点から」
アジア山羊の会会長(台湾) 藩 英仁先生

食糧としての山羊を国内に確保(飼育)しておくことの重要性についてお話いただきました。
基調講演
「韓国における乳山羊飼育現況および地域別特性」
江原大学獣医学部教授(韓国) 金 天浩先生

日本とよく似た流れを示す韓国乳用山羊生産の変遷と飼育現況をお話いただきました。
事例報告・話題提供
「山羊繋留放牧の効果検証」
秦野市菖蒲地区農村景観保存会 矢口 敏郎 氏

秦野市で行われている山羊の放牧事業と山羊の繋留放牧の効果についてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「ヤギ周年放牧飼育における放牧地内での放射性物質の循環と偏在化(予報)」
茨城大学農学部准教授  安江 健 氏

放牧地内の放射性物質(セシウム)が放牧によりどう動くかを調査し、これからの放射性物質の省力的・効果的な除染の可能性についてお話いただきました。 
事例報告・話題提供
「モンゴルウランバートル市郊外における山羊の乳・肉利用」
東京学芸大学研究員  苗川 博史 氏

モンゴルにおける遊牧民の生活の変化とそれに伴う山羊生産の移り変わりについてお話いただきました。
事例報告・話題提供
「山羊を利用した自然環境教育的プログラムの実践」
いわき動物介在教育研究所所長  鈴木 茂洋 氏

山羊とのふれあいを通じて、山羊の持つ「癒し効果」と「教育力」を実践している活動についてご紹介いただきました。
事例報告・話題提供
「社会と環境を結ぶヤギの役割〜フィジーと串間での取り組みを通して」
串間でヤギの会会長  日下 英子 氏

フィジーでの青年海外協力隊活動や宮崎県串間市での山羊を放牧することによる景観改善活動についてご紹介いただきました。
総合討論

山羊サミット参加者から寄せられた質問に、パネリストが回答しました。


現地見学会

果樹園と畑に囲まれた、のどかな田園地帯です。さて、山羊はどこにいるのでしょうか?
・・・いました!
雨宿りができる立派な小屋を作ってもらっているようです。
この山羊の名前は「しろ」くんのようです。
名前は近くの幼稚園の子たちが考えてくれたそうです。
現地見学会の参加者は山羊とのふれあいを楽しみました。
サプライズで、山羊の削蹄講習会が始まりました。皆さん熱心に削蹄の様子を見学していました。







全国山羊ネットワーク
(Japan Goat Network)

【事務局】
〒486-0804
愛知県春日井市鷹来町菱ヶ池4311-2
名城大学農学部附属農場フィールド生産科学研究室(畜産)
   林 義明 気付 

 Eメール:
 jgoatnetmail@gmail.com
(注:迷惑メール防止の為、@が全角となっております。入力の際には半角で入力してください)
(電話:0568-41-8838 電話は研究室に存在するため、対応できないことがあります。Eメールでのご連絡を推奨します。)

※当ネットワーク事務局は名城大学農学部附属農場内に所在するのみであり、同農場とは直接関係ございませんので、当ネットワークに関して同大学、学部および農場に問い合わせることがないようお願いいたします。

【Secretariat】
Yoshiaki Hayashi Ph.D.
Laboratory of Plant and Animal Science (Livestock Production)
Experimental Farm, Faculty of Agriculture, Meijo University 4311-2, Hishigaike, Takaki-cho, Kasugai, Aichi, 486-0804 Japan
Email: jgoatnetmail@gmail.com (The at sign [@] is shown by a full-width character in Japanese character font. Please change the at sign [@] into @ when you send an Email.)
(Tel.: +81-568-41-8838)

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